年末年始の予定

本年も残すところ少なくなってきました。

今年もご愛顧ありがとうございました!

年内は27日までの営業となっており、年始は1月4日スタートの予定となっております。

さて、年内に相談をしたいという方は是非お早めにお申し込み下さい!!

事務所移転しました

この度、当事務所が下記のとおり、同一ビルの同一階の部屋に移転しました。

平成29年3月6日(月)より新住所にて営業しております。

少し広くなって余裕ができました。

 

事務所においでの方は4階でエレベータを降りて左奥に進んでください。

旧住所はエレベータを降りて右奥でしたが、お間違いのないように宜しくお願いします。

 

《新住所》

〒530-0044

大阪市北区東天満2-9-4 千代田ビル東館4B号室

 

(※)部屋番号の4Bは「よんビー」です。「48(よんじゅうはち)」ではありません。

(※)旧住所は同ビル436号室です。

 

なお、事務所の電話番号、FAX番号、メールアドレスに変更はありません。 

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「株主リスト」が登記の添付書面となります

詳しくは、法務省のホームページをご覧頂くとして、内容を簡単にいうと、株式会社(有限会社も含まれます)が登記事項について総会決議を行ったような場合に、平成28年10月1日以降に登記申請をするに際しては、株主リストを添付しなければならなくなったというものです。実務にも広く影響を与えることになるでしょう。

株主リストは、株主全員、もしくは、上位10人または議決権の上位3分の2の株主に関する株主名簿のようなものですが、申請の度に証明書として作成する必要があります。

 

株主名簿を利用して作成することになるでしょうから、株主名簿をきちんと作成、更新しておく必要があると思われます。

特に、種類株主名簿を予め独立して整備、更新できていない会社の場合、登記申請の際に種類株主リストが必要となったときは、慌てることになるかもしれませんね。

ケースによりますが、実際上、むしろ司法書士の先生方の作業が増えるケースも発生してくるのではないでしょうか。

 

皆さん、株主リストが問題なく作成できるか、今のうちに確認しておかれてはいかがでしょうか。

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株式会社の役員をきちんと辞任するのは簡単じゃないかもしれません

株式会社の規模や状況によりますが、取締役などの役員を問題なく辞任するのは、法律上簡単ではないかもしれません。

会社と役員との関係は民法上の委任契約に基づいており、民法上は役員が会社に辞任の意思表示をすれば役員を辞められるはず、なのですが、色々と問題が生じる場合があります。

一つ目は、そもそも辞任の意思表示を誰に対してすれば、会社との委任契約は終了するのかという点です。

この点は、会社に対して辞任の意思表示をすべきですから(口頭でも可能ではありますが、書面でするのが通常です。)、具体的には、代表取締役に対してすべきであり、代表者が辞任する場合には、他の代表取締役に対して、あるいは、他に代表取締役がいなければ、取締役会を招集して取締役会に対してすべき(なお、取締役全員に個別に意思表示をした場合でもよいとする裁判例があります。)、ということになります。

 

もっとも、唯一の取締役が辞任をする場合には、辞任の意思表示をする相手に困ることになりますが、この場合には、幹部従業員に辞任の意思表示を受ける権限を授与した上で、幹部従業員に対して意思表示をすればよいとする裁判例があります。

そうすると、その幹部従業員すらいない場合、極端な話、取締役一人だけで従業員がいないような会社の場合には、どうなるのでしょうか?自分が出した意思表示を代表権のある取締役として自分が受ければよいのでしょうか?ただ、それでよいのだとすると、どんな場合でもそうすればよいということになってしまいますね・・・。難しい問題です。

 

二つ目は、辞任によって役員の定員を下回った場合には、辞任した役員は、新たな役員の就任まで、引きつづき役員としての権利義務を負う点(会社法346条1項等)へどう対処するかという点です。

会社(株主)が速やかに新たな役員の選任をしてくれない場合には、辞任した役員が「一時取締役(仮取締役)」の選任の申立てを裁判所に行い、その選任によってはじめて役員としての権利義務を免れることができます。もっとも、ネックとなるのが、その申立てには裁判所が決定する予納金を納めなくてはならず、場合によっては非常に多額となる場合があるという点です。

 

三つ目は、役員が辞任した後に会社がその退任登記をしてくれない場合にどう対処するかという点です。

退任登記をしないまま放置すると、第三者に対して役員を辞任したと主張できないので、問題が生じたときに責任追及される可能性があるため、会社にはぜひとも退任登記の手続きをしてもらいたいところですが、会社が費用や後任者の関係で容易に退任登記の手続きをしてくれないケースがあります(会社は過料の制裁を受ける可能性がありますが。)。

辞任した役員には会社に対して退任登記の手続きをするように請求する権利があるので、会社に対して退任登記手続請求訴訟を起こし、その判決で自ら退任登記の手続をすることができます。

もっとも、仮に辞任によって役員の定員を下回っている場合には、その判決を得ても、新しく選任された取締役の就任までは、退任登記の申請が却下されてしまう(後任者の就任の登記と同時にしなければ受理されない)点が問題となりますので、結局、上記の一時取締役(仮取締役)の選任の申立てもあわせてしなければならないことになります。

 

さて、ここまで色々とみてきましたが、会社側の協力が得られない場合には、役員を辞任するに当たっては様々な問題が発生する可能性があり、特に役員の定員数を下回る場合には、非常に困難な問題(ときには辞任する役員にとって現実的でないほど困難な問題といえるかもしれません)が発生する可能性があることが分かってもらえたでしょうか。

もう少し確実に、簡単に、安全に辞任できるようにならないのかな、というのが正直な感想です。

 

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失ってしまった定款は復元しましょう!(定款変更等3)

会社の定款が会社内にどうしても見つからない、そんな場合には定款を復元する必要があります。

具体的には、復元のために以下のような手順となります。

  1. まず、公証役場に設立当初の原始定款が保存されていないかを確認し(保存期間20年)、原始定款が謄写できれば、それと定款変更に関わる過去の株主総会の議事録や、過去及び現在の会社の登記の内容を照らし合わせて、現行定款の内容を確定することで復元ができます。念のため定款変更決議を行っておいた方がより確実でしょう。
  2. また、保存期間を経過していて原始定款が謄写できなければ、過去及び現在の会社の登記の内容をもとに、定款変更に関わる過去の株主総会の議事録をふまえて、現行定款の内容を確定したうえで、定款変更決議を行って、以後はそれを現行定款として保存していくことになります。
  3. 過去の株主総会議事録がきちんと保存されていない場合(そもそも定款変更決議がかけていた場合も含みます。)には、まず会社の登記に合うように定款の内容をできるだけ復元し、あとの内容は実質的に新たに決めていくことになります(※復元の範囲を超えることになります。)。正式に定款変更決議を行い、以後は定款変更後の定款を現行定款として保存していくことになります。
  • なお、いずれの場合も、設立当初に作成する「原始定款」ではありませんので、定款の認証は不要です。

会社に定款がなくて困っているという方、まずは定款の復元を検討しましょう!

弁護士などの法律専門家に相談されるとより確実だと思います!


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属人的株式の導入で、株主ごとに異なる扱いが可能に!(定款変更等2)

会社法では、非公開会社が定款で定めれば、配当、残余財産分配請求権、議決権の3つについて、株主ごとに異なる不平等な取扱いができることになりました。人(株主)によって権利の内容が異なることになるため、一般に「属人的株式」と呼ばれております。


たとえば、議決権に関する属人的定めとしては、経営者などが保有する株式については、議決権の個数を〇倍に増やす、というような定めをすることができます。こういった特定の株主だけが特別の権利を取得する株式は「VIP株」などといわれます。中小企業の大多数を占める非公開会社にとっては、定款変更の手続きだけで、少ない株式数での支配権獲得が可能となり、事業承継にも活用できるなど、比較的使い勝手がよいものといえます。

また、配当に関する属人的定めとしては、たとえば、経営権を持たず議決権が制限される株主に対しては〇倍の配当をする、といった規定が考えられます。


なお、属人的株式を導入する定款変更をするに当たっては、「総株主の過半数」かつ「総株主の議決権の4分の3以上」の賛成による特殊決議が必要となり、通常の定款変更以上に厳しい要件となりますので、株主の大多数の賛成が得られるうちに導入する必要があります(あるいは、まずは特殊決議の要件を満たすように株式を買い集める必要があります。)。


ところで、「種類株式」については、ご存知、導入済みの会社の方も多いでしょう。属人的株式はこの種類株式と似ており、会社法上も種類株式とみなされる面がありますが、VIP株のように、属人的株式について別の株主に譲渡された場合は、特別な権利が移転せず、譲り受けた株主に対応する内容の株式となるものがある点では、種類株式と異なります(なお、譲渡されると特別な権利も移転する「比重株」といわれる属人的株式もあります。)。また、属人的株式に関する内容は登記には表示されない点も、種類株式と異なる点ですね。

さらに、属人的定めを設けられる事項は上の3つに限定されているため、会社が株式を強制的に取得するための取得条項をつけたりすることはできません(取得オプションが必要であれば、種類株式を検討することになります。)。


さて、皆さんの会社も、属人的株式の導入を検討してみられてはいかがでしょうか?

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会社の定款、今のままで大丈夫ですか?(定款変更等1)

会社の定款、よく見ずに長期間そのままにしているとか、見当たらないままになっているというようなことはありませんか?

会社法が施行されてから、中小企業の大多数を占める非公開会社(株式の譲渡に取締役会などの承認が必要となる会社)では、定款によって決められることの自由度が高まっており、定款を有効活用できる場面が多くなっていますので、会社の実情、将来の予定にあわせた定款の見直し(定款変更)を検討されてはいかがでしょうか。定款が見当たらなくなってしまった場合には、まずは定款の復元(及び変更)から始めなければなりません。

では、定款ではどのようなことが定められるのかという点ですが、現在は以下のようなことが定められます。

  • 相続株式の売渡請求制度の導入
    非公開会社では、会社にとって好ましくない相続人に相続された株式を一定期間内に売り渡すよう求める売渡請求制度を、定款で定めることによって導入できるようになりました。

  • 株券の発行・不発行の変更
  • 取締役会・監査役・会計参与の設置、監査役の業有範囲の設定(会計監査への限定)、役員の員数など、会社の機関に関すること
  • 株式の譲渡制限(株式譲渡に会社の取締役会の承認を要するなど)の導入・撤廃
  • 種類株式の導入
    議決権制限株式、取得請求権付株式、取得条項付種類株式、全部取得条項付種類株式、拒否権付種類株式、配当等の優先・劣後株式、役員選任権付種類株式などの種類株式が導入できます。

  • 属人的株式の導入(あとの記事で詳しくご説明します。)
    非公開会社では、定款で定めれば、配当等や議決権について株主ごとに異なる取扱いができるようになりました。

  • 役員の損害賠償責任に関する免除の要件緩和、責任限定契約制度の導入

以上のように、定款で意外と色々なことが定められますし、逆に言うと、会社が重要なことをしようとすると定款変更が必要になることが多いということです。

 

なお、以下の点には注意してください。

  • 定款変更には、基本的に株主総会の特別決議(出席株主の議決権の3分の2以上の賛成など)が必要となり、場合によっては、種類株主総会の決議や株主全員の同意が必要となる場合があります。
  • 定款変更に伴って会社登記の変更が必要となる場合があります。

以上、定款変更についての概要でした。

当事務所では、顧問契約と同時に定款変更を依頼されたお客様にお得なキャンペーンをしております!

詳しくはTOPページをご覧ください。

 

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税理士バッジと弁護士バッジ

税理士バッジと弁護士バッジの写真

本日税理士会で税理士バッジを受領してまいりましたが、黒色の部分も多いのでずいぶんスッキリした感じのバッジでした。これならスーツにしていても全く違和感ないですね。

一方、弁護士バッジは、立体感があってかなりボリューム感がありますし、特に私の場合は昨年再登録したばかりで新しく金ピカなので、かなり目立ちます。税理バッジと比べるとその辺りがよく分かりますね・・・。

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弁護士業はサービス業、ビジネス、職人芸の3つの要素で成り立っている

当事務所では、弁護士業は以下の3つの要素で成り立っていると考えています。優先順位も1.が最も高いと考えています。

  1. サービス業
  2. ビジネス
  3. 職人芸

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昨日14日、離婚セミナーしてまいりました

セミナーの風景

 私、神戸ミント(三宮)の神戸新聞文化センターにて、女性向けの熟年離婚セミナーの講師を担当することになっておりましたので、昨日2月14日、1回目をしてきました!

 

 2回シリーズで、2回目は3月4日の12:30〜14:30になっております。

 とりあえず離婚(特に財産分与)について知っておきたい方、2回目からでもどうぞご参加下さい(1回目の資料はお渡しいたします。)。

 時間があれば、2回目も個別相談に乗らせて頂きます!

 

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2014年の業務スタート、今年も税金・相続・交通事故・中小企業法務を中心に頑張ります

 改めまして、本年もどうぞよろしくお願いいたします!

 さて、1/10に事務所近くの大阪天満宮の本えびすに行ってまいりました。福笹を購入すると、賑やかに祝福してもらえ、またその福笹でお神楽をしてもらえたり、さらに福引で日本酒一升瓶がもらえたりと、なかなか良かったですよ。

 今年も税金・相続・交通事故・中小企業法務を中心に頑張りたいと思いますが、新たな出会いを重ね、新しいことにも前向きにトライしていこうという気持ちになりました。

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開業いたしました。

8月1日、正式開業いたしました。

たくさんのお花をはじめとするお祝いやお言葉を頂いた方々には、この場を借りて改めて感謝申し上げます。

 また、今後は、皆様のお役に立てるよう努力して参りますので、宜しくお願い申し上げます。

                 弁護士 酒 井 尚 土

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開業準備が一応できました

事務所内の写真です
事務所の状況

事務所内の開業準備が一応整いました。まだまだ色々とやらなければならない庶務、手続きがありますが、それはそれとして、事務所は明日開業致します。

たくさんのお花、植物を送ってくださった方に感謝申し上げます。

小さな事務所ですが、育てていきたいと思いますので、皆様、ご愛顧のほど宜しくお願い致します。

弁護士再登録の完了

 今月9日、3年間勤務していた大阪国税不服審判所を任期満了により退職し、10日付で弁護士に再登録いたしました。今後は大阪の南森町にて法律事務所を開業することになりました。本年8月1日を正式開業日とする予定で、現在様々な開業準備作業に追われているところです。開業の際は、お気軽にご相談下さい。

法律事務所設立の準備中です。

本年7月に弁護士に復帰する予定にしており、現在法律事務所設立の準備中です。

大阪府大阪市北区東天満2丁目9-4の千代田ビル東館の436号室に事務所を借りました。地下鉄堺筋線・谷町線の南森町駅、JR東西線の大阪天満宮駅のすぐそばです。

http://goo.gl/maps/4XWSc

 

裁判所からの調査嘱託に対する通信キャリアの回答拒絶は不法行為ではない?

 ある損害賠償請求の裁判(裁判1)において、携帯電話の通信キャリア(電気通信事業者)が、被告である携帯電話利用者の住所等について問い合わせる内容の裁判所からの「調査嘱託」に対して、個人情報保護や通信の秘密の保持などを理由に回答を拒絶しました。この点について、その原告が今度は通信キャリアに対して、回答拒絶には正当な理由がなく不法行為に当たるとして損害賠償を求めた裁判(裁判2)について、東京高裁は、平成24年10月24日、この事案の事実関係の下では、通信キャリアが秘密保持等のために回答を拒否したことはやむを得ず、故意又は過失があったとは認められないとして不法行為の成立を否定する判決をしました(この判決は確定しています。)。

 さて、「調査嘱託」は証拠調べの一種で、民事訴訟法第186条《調査の嘱託》に規定があり、「裁判所は、必要な調査を・・・団体に嘱託することができる」とされており、嘱託先も裁判所からの照会ならばと照会事項に対して回答する例が多く(弁護士会が主体となって団体に照会を行う「弁護士会照会」では得られない回答が得られる場合もあります。)、裁判では多用されている重要な制度です。この条文のとおり、調査を嘱託(依頼)するのは裁判所で、裁判所の職権で行われることになりますので、当事者(原告や被告)は裁判所に対してその職権で調査嘱託を行うように促すための申立てができるにすぎません。

 そのため、上記の裁判2の事案について、1審の東京地裁(平成24年5月22日判決)は、嘱託先の回答義務は裁判所に対する義務で、調査嘱託を申し立てた当事者に対して負うものではないことから不法行為成立の余地はない、と形式的に判断していたのですが、2審の東京高裁は、その義務違反が直ちに訴訟当事者に対する不法行為になるわけではないが、他方で、当事者に対する回答義務がないという理由のみで不法行為にならないとするのは相当ではないとし、一般論としては、故意過失その他の要件を満たす場合には不法行為成立の余地があると認めた(上で、この事案の事実関係からは故意又は過失があったとは認められないとした)ものです。

 また、銀行が裁判所の調査嘱託(及び弁護士会照会)への回答を拒否したことに対する損害賠償請求について、大阪高裁は、平成19年1月30日、銀行が回答しなかったことは公的な義務に違反するものではあるが、不法行為は成立しないとしています。

 以上のとおり、調査嘱託や弁護士会照会については、一般に回答義務があるとされているものの、回答をしなかった場合に不法行為が成立するかどうかはまた別の問題で、裁判所は結論としては容易に不法行為の成立を認めない傾向にあるといえると思われますが、不法行為成立の余地を明確に認める裁判2の東京高裁の考え方は参考になるところです。

 もっとも、裁判所が回答拒否について不法行為の成立を認めたとしても、回答が得られなかったことによって当事者に財産的な損害が発生したとは認めず、多少の慰謝料程度についてのみ損害賠償を命じる可能性が高いのではないかと思われます。

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強制起訴事件で免訴判決が言い渡されました。

 神戸地裁が220日に、明石市の歩道橋事故について強制起訴されていた元明石署副署長に免訴判決を言い渡しました。

 

 「免訴」というのは、刑事裁判で公訴権の消滅を理由に(有罪・無罪の判断をせずに)裁判を打ち切ること、あるいはその旨の判決を言い渡すことで、刑事訴訟法第337条によれば、(公訴)時効が完成したときには、判決で免訴の言渡をしなければならないこととなっています。

 また、検察審査会法の改正によって実現した「強制起訴」は、検察が起訴できないと判断した事件について、検察審査会が「起訴を相当とする議決」を行い、さらに「起訴をすべき旨の議決」(起訴議決)をすれば、強制的に起訴されて裁判所で公判が行われることになるもので、弁護士が検察官の職務を行う指定弁護士として公訴を提起して公判を担当することになります。

 

 事件の発覚後、警察や検察における捜査等、検察審査会における審査、起訴相当議決、さらに起訴議決を経て起訴(公訴)されるまでの間には、事件によっては長期間を要することもあり、このような経過を経た上で行われることとなる強制起訴の事件についても、通常の起訴事件と同じく、公訴時効が完成しているとして免訴の適用があることについては、罪の種類によっては公訴時効の期間がそれほど長くないものがあることを考えると、制度論としては若干疑問がないわけではないでしょうが、現行法上はやむを得ないところでしょう。なお、本件で公訴時効が完成していたかどうかは、控訴審で再び争われることになると思います。一般論としては、警察・検察での捜査等や検察審査会での審査を一層速やかに進めてもらう必要があるということになりそうです。

 

 さらに、報道の内容によると、今回の判決は事実上の無罪判決のようであり、小沢一郎氏が強制起訴をされた事件でも無罪判決が確定しているため、今回の一件で改めて「強制起訴」制度の存在意義や有効性が疑問視されているところがあるようです。ただ、裁判員制度も強制起訴も刑事事件の司法制度に一定の市民感覚を反映させるという点では同じく一定の意義があるものと思われ、強制起訴制度の存在意義自体を疑問視するのは早すぎるのではないでしょうか(若干の制度改正については検討の必要性があるかもしれません。)。なお、2月8日には、検察が起訴猶予としていた暴行事件について強制起訴されていた徳島地裁の裁判で、強制起訴事件としては初の有罪判決が言い渡されたそうです。

 

今回の判決は、強制起訴の制度について考えさせられるものでした。

 

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