調停離婚

離婚調停:家庭裁判所での調停委員による話し合い

 いきなり離婚裁判をすることはできず、先に調停をしなければならない(調停前置主義)。いきなり裁判を起こしても、調停に回される(のが大原則)。

 当事者同士で直接話し合いするのではなく、調停委員がいる調停室に当事者が交互に入る方式が通常。

 

※ 以下のように、いくつもの種類がある

  • 夫婦関係調整(離婚)調停 ⇔ 夫婦関係調整(円満)調停
  • 離婚自体のほか、あわせて子の親権者指定、面会交流方法の決定、養育費、財産分与、慰謝料、年金分割の按分割合の決定などを求めることができる【離婚を柱として多くの付随的な申立てができる】
  • 慰謝料請求調停
  • 婚姻費用の分担に関する処分調停
  • 財産の分与に関する処分調停
  • 請求すべき按分割合に関する処分調停申立書  ※年金(合意)分割
  • 子の監護に関する処分(養育費請求・面会交流)調停

    ※ 離婚成立までの婚姻費用の支払いを強く求める場合、離婚調停とは別に婚姻費用分担請求調停を申立てた上で、併せて進行してもらうこともある。まずは婚姻費用分担を先に協議し、協議が不調なら、離婚とは別に、裁判所に婚姻費用の「審判」をしてもらうことが可能になるため。

(手続きについて)

  • 離婚調停(夫婦関係調整調停・離婚)は、原則、相手方の住所地の家庭裁判所に申立書を提出する。相手方が別居して実家など遠方に住所を移しているような場合や単身赴任中である場合など、遠方に出向かなければならないため、早期に不調にするのが現実的な場合も。
  • どこの家庭裁判所で調停するかを相手方と合意できれば、本来管轄のない家庭裁判所でも、調停することができる
  • 平成25年1月施行の家事事件手続法によると、調停でも電話会議システムが利用できる(遠方の家庭裁判所に出向く必要がない)が、通常は実際の出頭が求められるものと思われる 
  • 裁判所に提出した申立書のコピーは相手方にも送付される
  • 裁判所の手続費用は低額(1件につき印紙800円・切手代1200円)
  • 原則として当事者本人が出頭する。やむを得ない場合は代理人のみが出頭することも可能だが、離婚等成立の際には当事者の出頭が必要
  • 弁護士でない者を、代理人・補佐人(意見の陳述を助けてくれる者)にするには、裁判所の許可が必要。身内は許可が得られることが多い
  • 調停委員会は、通常、裁判官1名・家事調停員(※非常勤の国家公務員)2名で構成されるが、裁判官は調停室に常時いるわけではないので、調停委員2名が基本的に進行を担当する。
  • 期日は1ヶ月ないし1ヶ月半に1回位の頻度で開催されることが多い
  • 当事者は裁判所の記録の閲覧・謄写ができる(手数料不要)

(調停の成立)

  • 調停成立=離婚成立、ただし「調停調書謄本」を添付して離婚届を提出する必要あり
  • 調停成立後、一方が約束した金銭の支払等をしなかった場合、他方は調停調書に基づいて相手方の財産に対する強制執行が可能に

Q 相手方配偶者が、痴呆症である、障害を負っている場合でも調停は通常通り申し立てられる?
A 程度によっては、まず成年後見人等の選任が必要となる場合あり(審判・裁判でも同様)