5号:婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき

 5号については、複合的な原因が認定されてはじめて、重大な事由があると判断されることが多い。婚姻関係が深刻な破綻をきたしており、どう考えても共同生活の回復の見込みがないような場合にのみ、重大な事由があるとされる。容易には認められない。

  • 代表的な考慮要素としては、長期間の別居、暴力・虐待、重大な侮辱、過度の飲酒、勤労意識の欠如、特異な性癖、セックスレス、一方の親などの親族との不仲、宗教活動、度重なる浪費、犯罪行為、アルツハイマー、躁うつ病、疾病・身体障害、性格の不一致等
    ※相手方配偶者に対する過激な法的措置(告訴・告発・訴訟提起等)が考慮要素になる場合があることに注意
  • 宗教活動については、信教の自由との関係もあり、重大事由ありとした判例、なしとした判例、ともに多く、予測が困難(結局は程度問題)

Q どのくらいの期間別居したら離婚原因となる?
A 一般的には、夫婦関係がうまくいかくなったことによる別居が5年以上になれば、認められる可能性が高くなってくる。
 もっとも、有責配偶者からの離婚請求の場合、更に長い期間の別居でないと離婚が認められない。その反面、被害者的な配偶者からの別居を理由とする離婚請求では、比較的短期間であっても離婚が認められる例がある。
 明確な離婚原因がない場合に、別居が長期間に及んだ時点で、他の事情と合わせて重大な事由に当たると主張することも可能

Q 性格の不一致だけで重大事由に当たる?
A 単独では当たらないとされることが多いが、性格の不一致はそれを原因として激しい喧嘩など様々な形で現れ、それらの事情も併せて立証すれば、重大事由に当たるとされることがある

 

Q 家庭内別居は重大事由?
A 裁判所では、家庭内別居であったと認定されたとしても、家庭内別居が長期間に及んでいることをもって重大事由とみるのではなく、その夫婦間の冷めた生活状況等から夫婦関係が破綻しているか否かを判断しているようである


Q 一方の親族との不仲はそれだけで重大事由に当たる?
A 最近は核家族化の影響もあり、それ自体が重大事由に当たるとされることは少なくなっていると思われるが、むしろ相手方配偶者が自分の親に加担したり、仲裁しなかったことを一つの考慮要素として重大事由があると判断される場合はある


Q 同性愛、性交不能は重大事由?

A これらを隠して結婚したのであれば、その点で重大事由に当たり得る