2号:配偶者からの悪意の遺棄

 悪意の遺棄とは「正当な理由がないのに、夫婦間の同居、協力、扶助の義務を果たさないこと」(別居して生活費も渡さないような状況がこれに当たる)

  • 正当な理由の例:夫の暴力から逃れるため、仕事の関係、病気の治療のため、相手の不倫が発覚していたたまれなくなったため、冷却期間を置くためなど。
  • 婚姻費用が支払われていれば、悪意の遺棄があったものとは認定されづらい
  • 別居のため家を出て行く場合に、それが「悪意の遺棄」に当たってしまうと、自ら離婚原因を作り出すことになる。そうすると、離婚の請求が「有責配偶者」からの請求となってしまい、容易に認められなくなる他、慰謝料の支払義務が発生することにもなりかねない。相手方や子供の健康状態・精神状態・経済状態等が悪いのに、突然家を出て別居するような場合は問題となりやすい。正当な理由をきちんと告げてから別居すること!
  • 婚姻関係の破綻原因を作った有責配偶者に対しては、同居・扶助の義務を果たさなかったとしても、悪意の遺棄に当たるとはみられないのが通常

Q 妻が家事をしないで家が荒れるまま放置している場合、悪意の遺棄に当たる?
A 基本的には当たらない(家事の協力義務は相手方にも一定程度あるとの考えによる)。ただし、5号「婚姻を継続しがたい重大な事由」の考慮要素になることはある。