慰謝料

 慰謝料は、相手方の故意又は過失による不法行為によって受けた精神的な損害の賠償金(民法710条)の一種。相手方配偶者の行為が故意又は過失による違法な行為でなければ、慰謝料請求は認められない。

 

 慰謝料といっても、以下の2種類がある。実際の現場では、両者を区分せず総額でいくらと決めることも多い。

  1. 相手方が作った離婚原因によって離婚せざるを得なくなり、配偶者の地位・生活を失うことになった精神的損害の賠償金《離婚自体慰謝料》
    ⇒離婚時に発生
  2. 離婚原因の発生原因となった相手方の行った個々の不貞行為などによって受けた精神的損害の賠償金《離婚原因慰謝料》
    ⇒当該行為時に発生

Q 以下のような原因での離婚について慰謝料は認められる?

 性格の不一致
 ⇒ ケースによるが難しい
 変わった性格、不安定な性格、未熟な性格 
⇒ 程度によるが難しい
 重い精神病 
⇒ 基本的に認められない

Q 夫には暴力が、妻には不貞行為があるなど、双方ともに同程度の帰責性がある場合には、慰謝料はどうなるのか?

A 理論上は、双方に認められるとも考えられるが、裁判所ではどちらの慰謝料も認めないと判断される場合あり

Q 夫婦が別居した後に一方が第三者と性的関係をもったことについて慰謝料は認められる?
A 夫婦の一方が離婚前に第三者と関係を持った当時、夫婦関係が既に「破綻」していれば、特別の事情のない限り、第三者は慰謝料の支払義務を負わない(最高裁判例)。
この場合の「破綻」は、離婚原因としての破綻ほど長期間の別居が必要とされず、別居後比較的短い期間でも「破綻」していたものと判断されることがある。


証拠について

 離婚前に具体的な不法行為があったことや、離婚が相手方の不法行為を原因とするものであることを証拠によって立証しなければ、裁判所では慰謝料を認めてもらえないことに注意。以下のようなものがよく証拠となる。

  • PC・携帯電話のメール・写真など
    
 ※位置情報を含む。携帯電話の画面の写真もひとつの証拠となる。
  • 手紙等の書類
  • ホテル・高級レストラン等の領収書
  • クレジットカードの明細書
  • 興信所・探偵事務所の報告書
  • 相手方配偶者の反省文・誓約書・覚書き
  • 相手方配偶者から暴行を受けた時の写真、診断書
  • 相手方配偶者の浪費が分かるような通帳、収支表等

慰謝料の金額について

 こちらのページ(慰謝料の相場・高額化)へ

夫婦の一方が不倫した場合の慰謝料について

 こちらのページ(不倫の慰謝料)へ