婚姻費用の金額

 金額は、現在では裁判所が採用する「算定表」で決められることが多く、算定表の計算式による算定結果を合理的とした最高裁の判例(H18.4.26判決)がある。
算定表については、裁判所の養育費・婚姻費用算定表を参照してください。


  • 婚姻費用の算定表にも数種類ある。
子供の人数・年齢に応じたものを選び、表の縦軸(支払側)、横軸(受取側)の中から該当する年収を探しその交差点が属するゾーンに記載されている養育費が適用される
  • 算定表の前提となる年収の求め方
     給与所得者:源泉徴収票記載の、控除前の「支払金額」
     自営業者:確定申告書の「課税される所得額」に、実際には支払いがされていない基礎控除、青色申告控除、専従者給与などの額を加算した金額
  • 例:父800万・母200万の年収で(ともに給与所得者)、母が18歳・13歳の子供を連れて別居したとすると、算定表14では月14~16万円となる
  • 例:父600万円、母300万円の年収で(ともに給与所得者)、母が18歳の子供を連れて別居したとすると、算定表12では月8~10万円となる

◆算定表の元になっている計算式の考え方を理解しておくと、算定表に当てはまらないケース(たとえば、支払者の年収が2000万円を超える場合や、支払をする側が子供と同居して養育費を支出している場合)でも、自分でおよその計算ができる

  • 算定表の計算式:
    双方の基礎収入合計×(請求人側の指数÷家族全員の指数)ー請求側の基礎収入=婚姻費用の支払額(年額)
  • 指数は、大人:100、15~19歳の子供(高校生以上):90、14歳以下の子供(中学生以下):50、とする
  • 「基礎収入」は、上記の「年収」から「公租公課・職業費・特別経費」を引いた金額)の概算で、給与所得者:年収の35~40%程度、自営業者:年収の50%程度、として計算すれば近い金額が算出される。
  • 審判や判決では、「公租公課・職業費・特別経費」を合計して計60%というように大まかに決められることが多いようである
  • 例:父600万円、母300万円の年収で(ともに給与所得者)、母が 18歳の子供を置いて家を出て行ったとすると、基礎収入を父240万円(40%)、母105万円(35%)として計算すれば、以下のとおり
    
 345万×100÷(100+100+90)-105万 ≒ 15万(年額)

Q 請求側が家を出て実家の世話になっており、賃料が発生せず、実家で食事もさせてもらっている場合にも、婚姻費用は認められる?減額される?

A この場合でも、裁判所は減額を認めないのが通常